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2025/02/22 08:33

初心者におすすめの砥石は?失敗しない選び方のポイント

包丁やナイフの切れ味を保つために欠かせない「砥石」。
ですが、いざ選ぼうとすると種類や数字の多さに戸惑ってしまう方も多いのではないでしょうか?

「何を基準に選べばいいの?」「初心者でも使いやすい砥石って?」――そんな疑問を持つあなたに向けて、今回は初心者向けに砥石の選び方をわかりやすく解説していきます。



砥石ってどんな道具?

砥石は、包丁やナイフなどの刃物を研いで切れ味を回復させるための道具です。
刃物は使っているうちに、少しずつ摩耗していきます。その摩耗した部分を削り、新しい刃先を作るのが「研ぎ」の役割。適切に研ぐことで、切れ味が戻るだけでなく、道具そのものも長く使えるようになります。



天然砥石と人工砥石の違いとは?

砥石には「天然砥石」と「人工砥石」の2種類があります。

天然砥石は自然の石を切り出して作られており、滑らかな研ぎ心地と美しい仕上がりが特徴です。玄人向きの繊細な砥石で、個体ごとのバラつきがあり、扱いには慣れが必要です。

一方で、初心者におすすめなのが人工砥石。研磨材を固めて作られており、品質が安定していて扱いやすく、価格も手ごろ。研ぎやすさやメンテナンス性に優れているため、初めて砥石を使う方には人工砥石がオススメです。



番手(粒度)の選び方

砥石には「#400」や「#1000」といった数字が書かれています。これは「番手」と呼ばれ、粒の細かさ=研磨の粗さを示しています。

数字が小さいほど荒く、大きいほど細かい仕上がりが可能になります。

荒研ぎには#200〜#600、中研ぎには#800〜#2000、仕上げには#3000以上を使いますが、初心者が最初に選ぶなら、#1000前後の中砥石がおすすめです。これ1本あれば、日常の包丁メンテナンスには十分対応できます。



初心者向け砥石選びのポイント4つ


① 最初の1本は「#1000の中砥石」

初めて研ぎに挑戦する方には、#1000前後の中砥石がベスト。荒すぎず、細かすぎず、家庭用包丁の切れ味を回復させるには最適な番手です。これ1本から始めて、慣れてきたら荒砥石や仕上げ砥石を追加していくとよいでしょう。


② サイズは“使いやすさ”で選ぶ

砥石にはさまざまなサイズがあります。大きめで厚みのあるものは安定感があり研ぎやすい反面、重くて収納場所に困ることも。一方で、家庭用サイズのコンパクトな砥石は取り回しがしやすく、初心者には扱いやすいサイズ感です。

一般的な家庭用包丁であれば、長さ18〜21cm・幅6〜7cmほどの砥石が使いやすい目安です。刺身包丁などの長い刃物を研ぐ場合は、幅にゆとりのある砥石を選ぶと快適に研げます。


③ お手入れしやすい人工砥石を選ぼう

天然砥石は湿気や温度変化に敏感で、保管やお手入れに少し気を遣います。初心者には、手軽に使える人工砥石が断然おすすめです。

中でも、陶器のように焼き固めた「ビトリファイド砥石」は耐久性が高く、温度や湿度の影響も受けにくいため、扱いやすさの点で優秀です。
また、水を吸わない「不吸水性」の砥石であれば、使用後すぐに乾くため片付けも簡単。中程度の硬さの砥石を選べば、目詰まりもしにくく、面直しも楽に行えます。


④ コスパも大事!最初は無理せず手頃なものを

高級な砥石に憧れる方も多いかもしれませんが、最初は価格と品質のバランスを見て選びましょう。最近では、リーズナブルでも性能の高い人工砥石がたくさん出ています。

また、荒砥・中砥・仕上げ砥がセットになった製品もあるので、「これからしっかり始めたい」という方にはセット商品もおすすめです。



最後に:迷ったら「日本製の定番モデル」を

「結局どれを選べばいいのか分からない…」という方には、信頼できる日本製の砥石メーカーの中から、よく売れている定番モデルを選ぶのが失敗しないコツです。

たとえば、Suehiro(スエヒロ)やShapton(シャプトン)、キング(King)などのブランドは、初心者からプロまで幅広く愛用されています。



まとめ

初心者が砥石を選ぶときに押さえるべきポイントは以下の通りです。

 ・最初の1本は「#1000の中砥石」でOK

 ・サイズは家庭で使いやすいものを

 ・手入れが簡単な人工砥石が扱いやすい

 ・コスパ重視で、高すぎない商品から始めるのが安心

砥石選びで失敗しないためには、まず「使いやすさ」と「扱いやすさ」を基準に考えてみましょう。
最初の1本がうまく選べれば、研ぎの世界がぐっと身近になりますよ。